
Destiny 2
開発: Bungie発売: Bungie無料
アクションアドベンチャー無料プレイ
Steam レビュー
非常に好評
PlayNext レビュー
「銃を撃つ感触が最高なMMO」——デスティニー2を一言で表すなら、この言葉に尽きる。ハンターのナイフを敵に投げつける瞬間の快音、タイタンが拳を地面に叩きつけたときの衝撃波、ウォーロックが虚空のエネルギーを纏って空中に静止する瞬間。この三種のクラスが織りなす戦闘は、FPSとMMORPGを掛け合わせた唯一無二のゲーム体験を生み出している。2017年にリリースされ、今もなお継続的なアップデートで進化し続けるこのゲームは、「基本プレイ無料」という入り口から、気づけば数百時間を飲み込まれる底なし沼だ。
操作の気持ちよさは本物だ。ほかのFPSと比べると動きがやや重厚に感じるかもしれないが、その分、ヒット感とフィードバックが格別に作り込まれている。武器にはプライマリ・スペシャル・パワーの三枠があり、ロケットランチャーでザコを薙ぎ払いながらショットガンでエリートを仕留め、ライフルでボスのクリティカル部位を狙い続けるという流れが自然に体に染み付いてくる。さらに「ビルド」の概念が深く、防具のパーク・スタット・クラス能力の組み合わせでまったく別の動きになる。たとえばハンターなら「ナイフを投げるたびにグレネードが回復する」ビルドで高速回転アクションを楽しんだり、タイタンなら盾バリアと自動ライフルで陣地を張るタンクスタイルにしたりと、カスタマイズの幅は想像以上に広い。
ビジュアルは文句なしに美しい。ネオンの光に溢れた都市「ネッサス」、古代の秘密が眠る「月」、鮮やかな光と腐敗が入り混じった「ザ・ドリームシティ」——各惑星・エリアは個性的で、それぞれに固有の色彩設計と世界観がある。グラフィックとしての解像度だけでなく、アートディレクションのレベルが高く、スクリーンショットを撮りたくなる場面が随所にある。サウンドに至っては、業界屈指のクオリティだ。作曲家マーティン・オドネルが手がけたシリーズ黎明期から引き継がれる壮大なオーケストラスコアは、戦闘の激しさと宇宙の孤独感を同時に表現し、耳に残り続ける。銃声・爆発音・能力エフェクトの音も丁寧に設計されており、「良い武器を使っている」という感覚を聴覚でも伝えてくる。
世界観は「光と闇の戦い」というシンプルな軸の上に、何年もかけて積み重なった複雑なロアが広がっている。主人公は「ガーディアン」と呼ばれる守護者で、「トラベラー」という謎の球体から授かった超常的な力——「光」——を使って人類の脅威と戦う。しかしシリーズを通じて語られるのは単純な善悪の話ではなく、光と闇の本質とは何か、生と死の意味とはどこにあるかという哲学的なテーマだ。各シーズンやDLCで掘り下げられるキャラクターたちは個性豊かで、特にメインシリーズのストーリーキャンペーン(DLC)は映画的な演出で見応えがある。ただし世界観の全容を把握するには膨大な「グリモア」テキストを読む必要があり、そこに楽しみを見出せるかどうかは人を選ぶ。
似たゲームとの比較でいえば、「ボーダーランズ」と同じく「ルートシューター」のジャンルに属するが、決定的に違うのはアクションの質とライブサービスとしての規模だ。ボーダーランズがコメディ路線のオフラインRPGなら、デスティニー2はシリアスで映画的な世界観を持つ常時接続のMMOに近い。「ウォーフレーム」とも比較されることが多く、同じく無料・高難度・大量のビルド要素を持つが、デスティニー2のほうが「一発一発の手触り」と「ストーリー演出」が明確に上だと感じる人が多い。一方でウォーフレームのほうが「完全無料でできることが多い」という評価もある。
プレイ時間の見通しとしては、無料部分だけでも100時間以上は余裕で遊べる。基本キャンペーン「新たな光」と定期的に追加される無料シーズンコンテンツだけでも相当なボリュームがあり、その先に「レイド」と呼ばれる6人協力コンテンツがある。レイドはデスティニー2の真骨頂で、複雑なパズル的ギミックと精密なチームワークを要求する高難度コンテンツだ。世界初クリアを目指す「レースデー」には世界中のトッププレイヤーが集い、そのレベルのやり込みはほとんど終わりがない。ライトコアゲーマーは週数時間のセッションでも楽しめるし、ガチ勢はシーズンの新コンテンツが来るたびに数十時間を注ぎ込む。
注意点を正直に挙げておくと、まず「コンテンツボールティング(過去コンテンツの削除)」という問題がある。Bungieは容量管理のため過去の拡張コンテンツを定期的に「アーカイブ」しており、かつて存在した惑星やストーリーが現在はプレイ不可能になっているケースがある。歴史を追いたい新規プレイヤーには欠落感がある。また課金構造は複雑で、シーズンパスや大型DLCは有料であり、最新コンテンツを追い続けるにはそれなりのコストがかかる。ソロプレイヤーにとっては、最高難度コンテンツの一部がチームを必要とし、LFGツールで見知らぬ人と組む必要がある点もハードルになりうる。
こういう人に強くおすすめしたい——FPSが好きだが「撃って終わり」ではなく、キャラクターを育てて強くしていく過程も楽しみたい人。友人と一緒に毎週決まったコンテンツをクリアしていく「ゲームの習慣」を作りたい人。圧倒的な没入感のある世界観とサウンドに浸りたい人。逆に、オフラインで気軽にプレイしたい人、課金要素に敏感な人、オンライン必須の環境が整っていない人にはストレスが大きいかもしれない。「無料だから試してみる」の一歩が、数百時間の旅の始まりになる可能性は十分にある。
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